この子の場合、昨年は一晩に2回、それが今年は1回というように、
次第に夜間に作られるおしっこの量は減ってきているようです。
つまり発達しつつあるわけですね。でも、毎晩ということですので、
そろそろ専門医の先生に相談されたほうがよいでしょう。
ところで、目ざめるようにならないとなおらないのではということに
ついてですが、目ざめなくても必ずなおります。
おねしょをしない子どもの約3割は、一時夜中に目ざめてトイレに
行っています。しかし7割の子どもは、目ざめることなくおねしょを
しなくなっています。つまり、おねしょをしなくなるために目ざめる
必要はないのです。
そして、夜尿症の子どもも、治療を受けて自立していく過程で途中
で目ざめる子どもが2〜3割います。逆に多くの子どもは、目ざめ
ることなく夜尿がなおっていくのです。このように夜中に目ざめる、
目ざめないは、おねしょの子どもの特有な出来事ではないのです。
夜中に地震があっても全然目ざめず、ぐーぐー寝ている子どもも
大人もいます。そのような人が夜尿をするかというと、全然関係
ありません。ところで、夜中に目ざめやすい子どもは、夜間に膀胱
にしっかりとおしっこをためる習慣が弱くなる傾向にあります。
逆に、目ざめにくい子どもや大人は、朝までしっかりと膀胱に尿を
ためる力がついていきます。そのかわり朝は、トイレでジャージャー
とたくさんおしっこをすることになります。
このように、夜間目ざめる、目ざめないにかかわりなく、おねしょは
なおっていくのですから、目ざめなくても全然心配ありません。
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