帆足 英一   元 東京都立母子保健院院長
  現 ほあし子どものこころクリニック院長





夜尿症の原因や治療等については、古くはヒポクラテスの時代から色々と論議されてきている。

筆者は、幼児期にみられる夜尿(おねしょ)は、まだ発達途上にある生理的なものであり
心配ないものと考えている。

一方、学童期にみられる夜尿は、夜尿症としてその病型診断のもとに積極的に生活指導、
薬物療法等を行っていくことが望ましいと考えている。

本論においては、まず夜尿症の病態生理について述べ、そのもとで筆者が日常的に
夜尿症外来で行っている類型診断、生活指導、薬物療法について述べる。